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ペックールによる
「エンジニア」製品

「メカニックの天才」は瞬く間にその才覚をあらわにします。ペックールは、パリの時計職人らが、数学を十分に応用していないことを見てとります。機械式ムーブメントとその歯車システムを改良するために、いままでにない演算ユニットを構想しました。

1814年、オネシフォールは新しい惑星儀を手がける決意をします。そのためにより正確な地図を描くコンパスを発案しました。1815年には、まったく新しいタイプの演算機も実現されました。

3年後の1818年、初の大名誉となる科学アカデミーの銀メダルを授与されます。太陽時を表示するこの発明品は、限られた歯数で作動しているにもかかわらず、数学的な正確さで太陽時と恒星時を表示します。かつて例のない快挙となりました。

さらに5年後、時計を調整するための「調整式振り子」が実現されました。この振り子の歯車に、狂いの生じた時計をはめ合わせることで、メカニック間の均衡がもたらされます。調整振り子の動きにならって時計が正しい運行を再開し、正確な時間を刻むようになります。

メカニックの方程式を用いた調整は、名高い科学アカデミーの注目を集めます。1823年のフランス工業博覧会で、この歯車システムに金賞が贈られました。オネシフォール・ペックールは、調整振り子の発明によって当時の一流発明家の仲間入りを果たします。このグループには、天文物理学者エマニュエル・アラゴ、エンジニアのプロニー、時計技師のアブラハム=ルイ・ブルゲらが名を連ねていました。同じく時計製品によってフランスの名を海外に普及させたブルゲは、公の場でペックールの発明を祝しました。

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