複雑な技術による、驚くべきシンプルな仕様
驚くべき機能性を誇るGMTシステム(特許取得済み)は、時計専門店を介さずご自分で調整を行うことができます。初期設定を行う際に、ミドルケースの10時位置の調整ボタンによって、現在お住まいの国に対応するGMTインジケーターディスクを設定します。続いて8時位置のプッシュボタンによって、第2タイムゾーンを調整します。一度押すごとに一時間区切りで設定されます。GMTゾーン表示と時間表示が完全にシンクロされているため、二通りの調整方法が可能です。一方を調整すると自動的に他方が調整されます。目的地の時刻を把握している場合、3時位置のダイヤルで直接調整することができます。サマータイムなどの要素を考慮した修正も、この際に行われます。逆に、目的地の時刻を把握していない場合には、1時30分位置での調整によって、目的地の時刻も自動的に変更されます。ペックール特殊差動装置によって、従来のGMTコンプリケーションとは異なり、調整中に時計の他機能が停止することはありません。
メカニズムと美観の融合
差動システムの導入によって、メカニックがアートへと昇華された画期的なコンプリケーションのマスターピースが誕生しました。巧みな層状の構成が、ダイヤルに気品のある奥行きを生み出しています。このタイムピースは、最適なボリュームと表示間のパーフェクトなバランスを実現するために、企画当初からCentagoraチームとPeugeot Design Labデザイナー部のコラボレーションによって開発されています。
画期的な差動システムを垣間見せるかのように、現地時間ダイヤルにはブリッジが渡されています。その軸上にあるウィンドウには、第2タイムゾーンのインジケーターディスクが配されています。時刻は、デイ/ナイト表示を備えたアウトセンターの3時位置のダイヤルに表示されます。そして6時位置のスモールセコンドが、秒を刻みます。
自動巻きOP 21/1-15キャリバーは、合計311以上のパーツと48もの石を使用したメカニックの｢シンフォニー｣ともいうべきタイムピースです。振動数4 Hz (28'800周波数/時)というスイス製の名にふさわしい精密さを誇り、VMF 3002をベースとした二重香箱システムは50時間のパワーリザーブを保証しています。
